僕のやりたい国際協力って何だろう?
(インド・コルカタのスラム街)
こんにちは。杉谷遼です。
前回はなぜ僕が世界の不条理に立ち向かうことに命を燃やしているのかということについて
自らの生い立ちを含めて書かせていただきましたが、
今回は、国際協力について考えていることを書こうと思います。
目次
1 支援や援助と何が違うの?
2 「協力」の意味
3 国際協力という言葉は適切か?
4 社会問題解決という言葉を使う意味
1支援や援助と何が違うの?
「国際協力」という言葉を語る時に必ずと言っていいほどあがる質問ですが、
僕は国際協力と、支援や援助は一線を画すものだと考えています。
僕は支援や援助というものは一方通行なもの、無償性のものだと考えています。
学校に行けない子供達のために学校を作ってあげる
貧しい人々のために衣服を提供してあげる
こう言った支援や援助はたくさんありますが、これらの支援や援助の根底にあるものは
見返りを求めずに困っている人々を助けたいという思いです。
これに対して、国際協力という概念は途上国の人々、
困っている人々と対等の立場で物事を考えます。
だからこそ国際協力では相手にもこちらの利益になることを求めますし、
お互いが利益を得られるような仕組みの上で成り立っているという点で
双方向的で、相互利益的なものであり、支援や援助とは異なると考えています。
※今回の記事で支援や援助を否定するつもりは一切ないことを明言しておきます。
対象相手の緊急度やステージによって支援や援助が最も効果的な場合もあると考えています。
2 「協力」の意味
ここで国際協力の例も見ていきましょう。
例えば日本で国際協力といえばJICA(Japan International Cooperation Agency)という
公的機関(政府主導で国際協力を進めている機関)ですが、JICAの最も代表的なスキームは
国際協力であると考えています。
現在JICAの中心的な活動は有償資金協力となっていますが、これは開発途上国が
自国のインフラや施設等の経済発展のために必要としている資金を日本政府が貸し出すという
形の国際協力です。この有償資金協力で貸し出したお金は利子付きで返済義務があります。
開発途上国側も経済発展のための自国では負担しきれない莫大な投資を代わりにしてもらい、
日本側としても金利分は大きな利益にはなりませんが、それによる良好な外交関係の構築や、
作られたインフラや施設には日本の協力のもと作られたという記録が残るため、
それを利用する人や働く人といった国民ベースでの日本への親日感を生み出すことができるというメリットがあります。
そのため、このスキームは支援や援助ではなく、お互いがお互いの利益のために協力しあう
国際協力であるといえます。
「協力」は相互利益が発生してこその協力だと考えています。
そして協力しようという考え方の基には、相手側に何かしらの提供できる価値があり、
そこを探そうという姿勢があると考えています。
様々な問題を抱える途上国だからこそ、持っている価値に光を当てようという
姿勢は非常に大事になってっくる姿勢だと考えています。
3 国際協力という言葉は適切か?
ここまで、国際協力について定義を考えてきましたが、
以前こんな記事を見つけました。
https://cococolor-earth.com/interview-masaya-inagawa
All About Africaという団体の稲川さんの記事です。
この記事の最後の方に「国際協力に縛られるな」という内容の部分があります。
この部分で稲川さんは以下のように述べています。
ただ私の考えでは、国際協力なんて隣の人を思い合えるかの問題であり、貴方の活動が国際協力か否かは問題ではありません。国際協力という言葉がその可能性を狭めていると思います。
中略
国際協力に縛られずに、まずは自分のため、次に隣の人のため、最後に世界のために貴方の人生を謳歌していただきたいです。
簡単に言えば、僕自身はまさにこれだったなぁと。国際協力とは何で
何が正しいのかと考えてきましたが、正直なところ正解なんかないのが国際協力というものだと思います。
だからこそ、一旦この考えから抜け出して、自分の本当にやりたいことは?
それを端的に表す言葉は何だろうと考え始めました。
4 社会問題解決という言葉を使う意味
そこでたどり着いたのが「社会問題解決」という言葉です。
前回のブログでも書かせてもらったのですが、人の負の感情が苦手な僕にとって、
社会問題というシステムの悪が人々を苦しめる構造は非常に看過できない問題です。
だからこそ今までも、途上国の社会問題解決という中心課題のもとで、
タイでのインターンや大学院での研究、現職の通常業務を通して活動をしてきました。
しかし、それらの活動につきまとってきたのがソーシャルビジネスやフェアトレードといった
国際協力のトレンドともいうべき手段の話でした。
そういった手段を目の前に様々な問題が生まれ、結局は本当にやりたかったことは
何なのか、社会問題は解決へと向かっているのかという部分が見えにくくなっていました。
だからこそ、「社会問題解決」という言葉を自分の活動に、仕事に使おうと決めました。
何がしたいのか僕自身が見失わないために、そして目的を達成するために
より自由な発想で問題に挑めるように、僕の中では国際協力=社会問題解決という定義をしようと思います。
わかりやすさの上で国際協力という言葉を使うこともあると思いますが、
自分の軸は社会問題解決にあることを忘れずに活動していきたいと思います。
応援よろしくお願いします。
以下、活動用のSNSと連絡先になります。
もしよければフォローをお願いします。
Twitter: @ryohsugitani
Facebook: Ryoh Sugitani
Instagram: @ryohsugitani
E-mail: ryoh.sugitani@gmail.com